いい話を、子どもたちに!【いい話を集めたブログ】

いい話をたくさん子どたちに聞かせたいと思い、古今東西からいっぱい集めました。寝る前にスマホで読み聞かせできます。大人の気分転換にもどうぞ。

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「ジェリーの生き方」(読了時間:約6分)

ジェリーは、顔を見るとつい軽口のひとつもたたきたくなる、そんな快活な男だった。いつも上機嫌で、前向きな言葉しか口にしない。 「どうだい、元気か?」と聞けば、決まってこう答えた。「これ以上元気があまったら、おれがもう一匹できちゃうよ」 彼の仕…

「時間切れ」(読了時間:約2分)

現在には、ほかのどの時代とも違う有利な点がある。それは、自分たちの時代だということだ。 チャールス・C・コルトン 相手は大手の広告代理店の社長。一方、私は駆け出しの経営コンサルタントだった。彼の部下が私の仕事ぶりを見込んで、社長との面談をとり…

「秘密のハーブ」(読了時間:約5分)

キッチンを通るたび、ベンには気になってしかたないものがあった。妻のマーサが調味料棚に置いている小さな金属製の容器である。 この調味料入れは、とても年季が入っているということ以外何の特徴もなかった。長年使い込まれたため、赤や金色の花模様がとこ…

「二都物語」(読了時間:約2分)

一人の旅人がある大きな町の近くまで来ると、道ばたで休んでいる女性に尋ねました。 「あの大きな町に住んでいるのはどんな人たちですか?」 「あなたの町に住んでいるのはどんな人たちでしたか?」とその女性は問い返しました。 「ひどいものでした」と旅人…

「大空を目指して」(読了時間:約8分)

陽光のかなたにある私の高き志よ。手には届かなくとも、それを見上げ、その美しさを目にし、それを信じ、それを追い求めようと努力することはできる。 ルイザ・メイ・オルコット 一九五九年、ジーン・ハーパーが小学三年生になったとき、担任の先生はクラス…

「大きくなったら、何になりたい?」(読了時間:約3分)

私たちが一番高くまで飛ばせる、それは想像力です。 ローレン・バコール 人間は、ひょんなときに思いがけない発見をすることがあります。私は数週間前に、そんなひとときをもちました。 私が寝室のベッドの上で、赤ちゃんのおむつを替えていると、五歳のアリ…

「海賊」(読了時間:約3分)

人間はものごとを、そのありようによってではなく、自分のありようによって見る。 アニス・ニン ある日、スミス夫人が病院の待合室で順番を待っていると、小さな男の子とその母親が入ってきた。男の子は、片方の目に眼帯をしている。 母親のあとから椅子の方…

「イエス」と言ってから考えるの(読了時間:約6分)

人生は大冒険が、さもなければ、単なる無意味なものです。 ヘレン・ケラー 私は一人でおしゃべりをするコメディアンよ。ある日、女性記者から電話があって、私のことを記事にしたいっていうの。 記事のためのインタビューが終わると、彼女ったら「つぎはどん…

「エジソンに学ぼう」(読了時間:約1分)

彼は蓄電池の発明を目ざし、二万五千回目の実験に挑んだ。 だが、またしてもうまくいかない。敗北感を感じているかと聞かれたエジソンは、 「わが社には失敗という言葉はない。最初のうちは、うまくいかなかったり、暗礁に乗り上げたりすることもあるが、わ…

「おばさんの名は」(読了時間:約2分)

看護学校に入って一か月ほどたったころ、授業中に抜き打ちテストがありました。 わたしは勉強が好きでしたから、どの問題にもすらすら答えることができました。 ところが最後の問題だけは、そうはいかなかったのです。 それは「学校の掃除をしている人の名前…

「ノー・スモーキング」(読了時間:約2分)

デール・カーネギーは、よくチャールズ・シュワッブの話をしたものだ。 鉄鋼業で年収百万ドルを懐ろにするシュワッブは、自分がこれだけの報酬を手にするのは、ひとえに人扱いがうまいからだとカーネギーに述懐したという。 ある日、シュワッブが工場の見ま…

「一足の靴下」(読了時間:約4分)

ぼくは商店を経営するかたわら、気分転換を図り視野を広げるために、恵まれない人々のための無料給食センターでボランティアをしています。 ある日、当番でセンターに詰めていると、一人のおばあさんがやってくるのが目に入りました。ぼくは急いで迎えに行き…

「うまくいったら皆のおかげ」(読了時間:約3分)

またフットボールの季節がやってきた 熱烈なフッボール・ファンには、アラバマにその人ありと謳われた名コーチ、故べア・ブライアントの名は記憶に新しいことだろう。 ブライアントをしのぶとき、誰もがほのぼのとした思いを胸に抱く。彼は、ただ人から慕わ…

「最後の晩餐」(読了時間:約1分)

『最後の晩餐』の制作中、レオナルド・ダ・ビンチは仲間と喧嘩をした。 腹立ちまぎれに相手を罵倒し、脅迫めいたことさえ口走った。それから、キャンバスに戻ってキリストの顔を描こうとした。だが思うようにいかない。 頭に血が上っていて、仕事に集中でき…

「ママの髪の毛」(読了時間:約2分)

ぼくの家族の髪の毛は、みんな違う。 パパのは短くて、あんまりたくさんはないけど、でも似合っている。 ぼくの髪は長くて、まっすぐだ。カールさせようとしても、うまくいかないんだ。 ジェフの髪はすてきだよ。濃くて柔らかい。こしがあって、かたちをつけ…

「愛は強し」(読了時間:約4分)

愛に基づいた目標をもっている、それが長生きの最大の秘訣だ。 私の父に、なぜ毎朝起きるのかと聞いたら、驚くほどシンプルな答えが返ってきたことだろう。「妻を幸せにするために、だよ」 両親が出会ったのは九歳のときだった。二人は毎日、登校前に公園の…

「希望」(読了時間:約2分)

ある朝、食事をしていると、ガン専門医二人が話しているのが聞こえてきた。ひとりが苦々しげに言っている。 「ボブ、どうにもわからんのだがね。ぼくたちは同じ薬を同じように処方し、同じスケジュールで同じ規準にしたがって治療している。 それなのに、ぼ…

「あるアンパイアの手紙」(読了時間:約8分)

ドナルド・ジェンソンは、少年野球のアンパイア(審判)をしていた。 あるとき、試合の最中に飛んできたバットが頭に当たった。彼はそのままアンパイアを勤めたが、その晩、病院に運びこまれた。容体を見るため、ひと晩病院で過ごすことになったが、そのとき…

「いいニュース」(読了時間:約3分)

アメリカの名ゴルファー、ロバート・デヴィンセンゾが、トーナメントに優勝したときのことだ。賞金の小切手を受け取り、居並ぶカメラににっこりほほ笑んだ彼は、クラブハウスに戻って帰り支度をした。 ひとりで駐車場を歩いていく途中、若い女が近寄ってきた…

「災いの価値」(読了時間:約2分)

発明王、トーマス・エジソンの実験室は、一九一四年一二月、火事でほとんど全焼した。被害総額は二百万ドルを上回ったが、保険は二万八百ドルしかかけていなかった。 コンクリートの建物は火事に強いと思われていたからである。エジソンが生涯をかけて作った…

「世界一のパパ」(読了時間:約8分)

私が生まれたとき、父はすでに五十歳だった。父は、当時としては珍しいミスター・ママだった。つまり、母の代わりにいつも家にいてくれた。私は幼かったし、父親が家にいる子は仲間うちで私だけだったので、とてもラッキーだと思っていた。 小学校のころ、父…

「大切なこと」(読了時間:約5分)

ここぞというとき、ここぞという場での人との出会いや考え方が、どんなに人生を左右し、変えてしまうものか。それがまさに、私の人生に起きたことだった。 十四歳のとき、私はヒッチハイクで故郷のに向かっていた。私は自分の夢みたとおり、気ままな旅をして…

「鳥のように」(読了時間:約8分)

障害が大きければ大きいほど、克服する喜びも大きい。 モリエール 暗くならなければ、星は見えない。 チャールズ・A・ビアード 両手が汗ばんでいた。タオルで拭いてからポールを握りたい。 冷たい水を一杯飲んで喉の渇きはおさまったが、熱くうずくような緊…

「無料です」(読了時間:約3分)

うちの小さな息子が、ある晩、キッチンで夕食の支度をしている私の妻のそばに来て、何か書いたものを渡した。妻はエプロンで手をふいて、それを読んだ。 芝生を刈った..................五ドル 自分の部屋を掃除した..................一ドル お使いに行った…

「十四段の階段」(読了時間:約9分)

猫は九回生まれ変わるという。そんなこともあるかもしれないと、三つ目の人生を生きている私は思い始めている。 私の第一の人生は、生まれた時に始まった。父が早くに亡くなり、生活は大変だったが、やがて大人になり、私も結婚をした。 ことは私が第一の人…

「仇敵(きゅうてき)」(読了時間:約5分)

私の祖母にはミセス・ウィルコックスを憎んでいました。 祖母と彼女はともに、小さな田舎町に嫁いできました。以来、お隣りどうしとして生涯をここで送ってきたのです。 どういう事情でその争いが起こったのか、何しろ私の生まれるまえのことですから、よく…

「ありのままの自分」(読了時間:約3分)

天国に行くと、「どうして、モーゼのようになれなかったのかね?」とは聞かれずに、「ズーシャよ。どうして自分自身になれなかったのかね?」と、言われることだろう。 ラビ・ズーシャ(ユダヤ教律法学者) 僕は小さいときから、自分があまり好きではなかった…

「がっかりだって?」(読了時間:約1分)

ある日、仕事を終え車で家の近くまで来ると、地元の少年野球チームが試合をしていました。ちょっと見ていくことにして一塁側ベンチに座り、そこにいた男の子に尋ねました。 「今、何点だい?」 少年はニッコリして答えました。「0対14だよ」 「ふうーん。…

「ゴールをしっかり見つめて」(読了時間:約3分)

フローレンスには、濃くたちこめた霧しか見えなかった。身体はすっかり冷えて感覚を失っている。泳ぎ出してから、もう十六時間近く経っているのだった。 フローレンスはすでに、イギリス海峡を両岸から泳ぎ切った世界で最初の女性としての記録をもっていた。…

「サーカス」(読了時間:約5分)

人の一生における最善のもの、それは誰の目にもふれない誰の記憶にも残らない愛と思いやりのこもったささやかな行為 ウィリアム・ワーズワース 私がまだ十代のころのことです。サーカスの入場券を買うために、父と私は長い列に並んで順番を待っていました。 …