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ちょっといい話~大人用~「「ほめ言葉のシャワー」で語彙を磨く」(読了時間:約3分)

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ほめる言葉がスッと出てこないのは、そもそも語彙が不足しているから、という理由もある。

ある小学校では「ほめ言葉のシャワー」で語彙力を増やしている。

これは菊池省三さんという小学校の先生が始めた試みで、教室で「ほめ言葉のシャワー」

という実践を行っている。

菊池先生は、「学級崩壊立て直し請負人」とも呼ばれ、NHKの『プロフェッショナル』

という番組にも出演されている。

『小学校発1一人ひとりが輝くほめ言葉のシャワー』(日本標準・二〇一二年)、

『菊池先生の「ことばシャワー」の奇跡生きる力がつく授業』(講談社・二〇一二年)

という著書に実践の模様が書かれている。

もともとは子どもたちの言動が粗暴になっているのをなくしたいというところからスタ

ートしたそうだが、ある教室で「なくしたい言葉」のアンケートを取ったところ、一位が

「死ね」、つづいて「ばか」「消えろ」「むかつく」「関係ない」など、相手との関係を断ち切る言葉が並んだという。

菊池さんは、いじめや学級崩壊がこうした粗暴な言葉から生まれてくるのではないかと

考え、「ほめ言葉のシャワー」活動を始めた。

具体的には、決められた一人に対してクラス全員がほめ言葉を自由起立発表でシャワーのように行う。

ほめられた子どもは「お礼のスピーチ」をする。これをクラス全員が順番に体験するというものだ。

三〇人のクラスなら、一人の子に最低でも三〇個のほめ言葉がかけられる。それを三〇

人の子どもが体験するので、三〇個×三〇人11九〇〇個のほめ言葉が生まれる。

菊池先生はこのシャワーを年四回行うといっているので、九〇〇個×四回11三六〇〇個の「ほめ言葉」が教室にあふれることになる。

まさに「ほめ言葉のシャワー」である。

このことによって何が起きたかというと、相手に注目して、細部まで観察するように

なったことや人に対するプラスの言葉が増えたことがあげられる。

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「ほめる力」 斎藤 孝著 筑摩書房

池田龍三氏「ちょっといい話」より