ちょっといい話「笑うから楽しくなる」(読了時間:約3分)
中村天風師の心に響く言葉より…
《悲しいことや辛いことがあったら、いつにもまして、笑ってごらん。悲しいこと、辛いことのほうから逃げていくから》
といっても、なかなかできない人も多いでしょうから、いちばん簡単な方法を、いまからお教えします。
いいですか、なにか悲しいこと、辛いこと、そのほか消極的な出来事があったら、努めて「笑う」ようにしてごらん。
どうだい、これならあなた方でもできるだろう?
多く言うまでもなく、笑えば心もちは、何となくのびのびと朗(ほが)らかになります。
すなわち鬱(うつ)な気が開けるんです。
あなた方も、笑えばこう、なんとなく楽しくなってきやしません?
ためしに、おかしくもなんともないときに、「アハハ」って笑ってみてごらん。
なんだかおかしくなってくるから。
考えてみればすぐおわかりになられることなのですが、そもそもこの笑いというものは、生きとし生けるすべての生物の中で、われわれ人間だけに与えられている特殊の作用なんですぜ。
ほかの生物の世界には、人間のように笑うという表情をもって、心の喜びをさかんに表現する特別の作用はだんぜんありません。
こうした事実を厳粛に考えますと、笑いというのは人間のみ与えられた特権だってことがわかるでしょう。
昔から言うでしょう、「笑う角には福きたる」ってね。
さあ今日から、努めて笑うことにしましょうや。
とくに悲しいことやつらいことがあったら、いつにもまして悲しいこと、辛いことのほうが逃げていくから…。
『君に成功を贈る』日本経営合理化協会 中村天風著
(子ども用に一部改変)
池田龍三氏「ちょっといい話」より