いい話を、子どもたちに!【いい話を集めたブログ】

いい話をたくさん子どたちに聞かせたいと思い、古今東西からいっぱい集めました。寝る前にスマホで読み聞かせできます。大人の気分転換にもどうぞ。

「キャプテンの仕事」(読了時間:約2分)

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一個人に勇気を足したら、それは大多数だ。

出所不明

 

アメリカのプロ野球チーム・ドジャーズに入団したロビンソンは、歴史上初めての黒人大リーガーになった。

 

当時のドジャーズのオーナーは、ロビンソンに言った。「覚悟しとけよ。いままで考えてもみなかったような侮辱を浴びるぞ。だが、おまえがやり抜く気なら、おれはとことんおまえを応援するからな」

 

はたして、オーナーの言うとおりになった。

 

二塁ベースに走り込んでくる走者に、肉体的な暴力をふるわれるのは毎度のことで、言葉の暴力にもあった。スタンドの観客から、味方チームから、対戦チームから、彼は毎試合、人種差別的なヤジを浴びせられた。

 

ある日、ロビンソンはいつも以上にひどい目にあった。自分の方向に飛んできたゴロを二度までお手玉してしまったため、球場全体から沸き起こったブーイングが雨あらしのように振りかかったのである。

 

そのとき、何千もの観客が見守るなか、チームのキャプテンがロビンソンのそばまで歩いていき、試合の真最中なのに彼の肩に手をまわした。

 

「あれで、ぼくの野球選手としての人生は救われた」。後日、ロビンソンはそうふりかえる。

 

「あのキャプテンのおかげで、ぼくはチームの一員なんだって感じることができた」

 

これこそ、キャプテンに課せられた仕事である。もしあなたが経営者だとしたら、従業員に「自分たちは会社の一員なんだ」と感じさせることが何よりも大切だ。

 

デニス・ウェイトリー

「こころのチキンスープ7」ダイヤモンド社

(子供用に一部改変)

Keith JohnstonによるPixabayからの画像